朝日新聞の取材を受ける。<政治教育>

今日は、政治教育について、朝日新聞の取材を受けました。
このブログでも政治教育の連続学習会の案内をさせて頂きましたが、昨年から、政治教育のプラットフォームを作ろうと準備をしているところです。

欧米では、20年ぐらい前から若者を取り巻く政治環境が変わってきました。
英国ではシチズンシップ教育が導入され、アメリカでは様々な政治教育のプログラムができ、ドイツは各地域に政治教育センターがあります。
国内においても、少しずつ政治教育を取り巻く環境は、変わりつつあります。
中でも大きいのは、18歳成人・選挙権です。
先日もブログで書きましたが、国民投票法の成立によって、2010年までに成人年齢と選挙権年齢を18歳に引き下げられる方向性となったことは、それまでに少なくとも19歳18歳の子どもたちに政治判断能力を培う必要性が出てきました。
こうした中で、急激に政治教育への注目は大きくなってくると考えています。
また、直接的な政治教育ではありませんが、金融機関などによる経済金融教育や、裁判員制度導入に向けての法教育、キャリア教育、消費者教育など、シチズンシップ教育や市民(性)教育というような教育の重要性が言われるようになってきました。
こうした流れは、リテラシーや生きる力をつけるための教育の必要性が社会的にも認識されてきたということであり、政治教育に対する必要性を理解してもらうだけの土台ができつつあると理解しています。
また、学校教育現場においても、総合学習などにおいて、幅広い意味での社会教育として様々な取り組みが行われるようになったほか、杉並区のよのなか科や品川区の市民科などの取り組みなども出てきました。
こうした形で政治教育を取り巻く環境は変わりつつある一方で、直接的な政治教育関連分野においては、その取り組みが遅れていると言えます。
こうした中で、国内に政治教育を定着させ、民主主義の質的向上と市民レベルの向上を図るため、世界の政治教育の調査研究と、国内におけるプログラム開発、事業展開を行う政治教育のプラットフォームを創設することをめざしています。

日本におけるこれまでの政治教育は、教育基本法第14条(旧教育基本法第8条)では「政治教育」の尊重が規定され、第1項で「良識ある公民として必要な政治的教養は教育上尊重されなければならない」とされていながら、これまでは第2項の党派的政治教育の禁止規定との関係において議論される傾向が強く、第1項にある政治教育の尊重自体の積極的な意義を理論的、実践的に検討されてきませんでした。
政治教育については、1969年に当時の文部省が「国家・社会としては未成年者が政治活動を行うことを期待していないし、むしろ行わないよう要請しているともいえる」と通知したこともあり、政治教育は特定の偏向した思想教育やイデオロギー教育だと誤解され、学校教育の現場で実際の政治や社会状況が題材にされてこなかったというのが現状です。

こうした中では、日本における政治教育は、中学校の公民や高校の政治経済・現代社会などで、「三権分立」や「弾劾裁判」といった言葉や、「衆議院議員が何人」といった表面的な知識が教えられるに過ぎませんでした。
最近では国内においてもNPOなどを中心に、政治教育の分野においても議員インターンシップや模擬選挙など体験型の新たな政治教育の取り組みがなされるようになってきましたが、知識詰め込み型から体験型への前進は評価しながらも、さらに政治教育の目的を参画するための政治リテラシー(政治活用能力)の育成とした上で、新たなプログラム開発が必要ではないかと思っています。

こうした中で、政治教育のプラットフォームであるJPEC(Japan Political Education Center =日本政治教育センター)を夏に設立すべく、現在準備とプログラム開発のための連続学習会を行っているところです。

今日は、こうした政治教育を取り巻く環境、めざしている政治教育のイメージの、現在行っていることなどをお話し、こうした政治教育の構築が、日本の将来の民主主義のバージョンアップの大きなインフラになるということを伝えてきました。

また合わせて、次回、第3回の政治教育に関する学習会のご案内も載せておきます。

JPEC設立に向けた連続学習会(第3回)
【日時】6月15日(月)19:00~20:45
【場所】I-linkルーム1(会議室)※市川駅行政サービスセンター内
TEL:047-704-3120/市川市市川南1-1-1 ザ タワーズ イースト3F
JR市川駅南口徒歩3分(総武線快速で東京から18分)
【ゲスト】
鈴木崇弘さん(有限責任中間法人「シンクタンク2005・日本」理事・事務局長、中央大学大学院公共政策研究科客員教授)
 1954年宇都宮市生まれ。東京大学法学部卒。マラヤ大学、イースト・ウエスト・センター奨学生として同センターおよびハワイ大学大学院等に留学(政治学・未来学専攻修士号取得)。総合研究開発機構、東京財団研究事業部長、大阪大学特任教授などを経て現職。現在中央大学大学院公共政策研究科客員教授等も務める。主な著書・訳書は『日本に「民主主義」を起業する』『シチズン・リテラシー』『アメリカに学ぶ市民が政治を動かす方法』等。

佐藤大吾さん(NPO法人ドットジェイピー理事長)
 1973年生まれ。大阪大学法学部中退。98年「若年投票率の向上」を目的としたNPO法人ドットジェイピーを設立。議員事務所でのインターンシッププログラムを提供。のべ3000超の議員事務所と7500名の学生が参加。(2008年8月時)また、「Yahoo!みんなの政治」への議員・議案情報提供など、活動は多岐に及ぶ。著書は『オモシロキコトモナキ世ヲ オモシロク』(サンクチュアリ出版・2003年)、『(当)タネダミキオでございます。』(新潮社・2007年)。

【内容】政治インターンシップについて
・大学生の政治体験
・上級インターンシップ

興味のある方は、ぜひご参加下さい。