教育現場における保護者との連携による大きな可能性!

昨日も、一日スケジュールの詰まった一日で、帰宅したのは深夜でした・・・。
その中から、印象に残ったことの一つを書こうと思います。

私立中高の保護者の参加のあり方について、保護者や学校の先生と意見交換しました。
学校にとっての、保護者と連携することによる効果はいくつかあると思います。
1つは、単純に保護者のマンパワーが使えるということ。
労働力という意味でのマンパワーはもちろん、保護者の中には社会で活躍する優秀な人材も多く、そうした人材を活用できれば、学校にとって大きなプラスになります。
2つ目は、保護者との関係を円滑にすること。
PTAや父母の会として学校の中で活動に参加してもらうことで、それ以外の活動においても保護者と学校の関係を円滑に行うことにつながったりします。
この2つが、これまでも意識されてきた保護者との連携のメリットではないかと思います。
ただ、前者については、行事などでのお手伝いのボランティアである、バザーでの協力であったり、交通整理だったり・・・保護者の能力というよりは、マンパワーとしての活用がメインでした。
保護者の中に教員や教育経験者、さらには大学教授や、学識経験者がいれば、こうした方々に協力してもらい、例えば、土日に様々な学習支援などを保護者との連携で行うことができるかもしれません。
また、保護者の中には民間の会社などで様々な知識や経験を持った人たちがいます。
とくに学校経営など直接教育でない分野においては、ほとんどの学校で、学校の先生たちが模索しているだけに、マーケットリサーチに詳しい人、経営戦略に詳しい人、広報宣伝に詳しい人などなど、ジャンルによっては、より専門でやっている保護者がいるのであれば、協力してもらうことで大きな可能性が生まれるのではないでしょうか。
子どもたちを預けている保護者からすれば、少しでも子どもにとって良い学校になって欲しい、子どものいる学校が良い学校になって欲しいと考えていることから、報酬目的などではなく、ボランティアとしてでも協力したいという人たちがいることが学校の大きな特性です。
現状では手伝う方法が限られており、こうした保護者の想いや力が活かしきれていません。
多様な選択肢の提示と、さらなる協力の要請があれば、もっともっと可能性は広がるのではないかと思うのです。
また、さらに第3の視点として、学校の価値を高めるためのブランドを創ることもできるのではないか、という点を上げておきます。
学校の価値を高めるためのブランドは、学習面で言えば、例えば学校の偏差値だったり、大学の進学率だったり、付属の大学があることが付加価値になったりします。
もちろんこうしたことが本質的な学校の価値だとは思いません。
また、学力だけではなく、サッカーや野球をはじめ、スポーツや音楽など、部活動が全国レベルであるなどその活躍がブランドになることもあります。
立地条件や校舎、制服などが選ばれる基準になることもあります。
もちろん、ここには上げきれない複雑な要素が絡み合いながら学校のブランドとなっていくわけですが、こうした学校ブランドをつくる要素として、保護者の参加形態ということも付けられるのではないかと思うのです。
1つ例を挙げると、先日、学校教育に触れた中に、ドイツには学校協議会があることを書きました。
学校経営の中に、学校側、教員側に加え、保護者、地域の方、子どもたちの代表までもが加えられた組織の中で学校経営の方向性を決めるというものです。
私は、学生時代から、こういう取り組みを日本でも創れないかと考えており、ようやく文科省もコミュニティースクールという形で進み始めました。
公立校で始まりつつあるこうした取り組みの良い所だけを私立校でもうまく使う方法があるのではないでしょうか。
私立校の場合、良くも悪くも学校方針は学校経営者に委ねられています。
例えば、学校長の諮問機関をおいて、その中に、保護者の方々にも入ってもらって、それぞれの持つ経験やスキルを活かすことで、旧来の学校にはない良い学校にするためのシンクタンクを創ることも可能です。
保護者から見たら、どの学校が自分たちの教育方針に合った学校なのかを探す選択肢だった学校選びに、あらたな、学校を良くするために自分たちが参画して意見を言ったり力になったりできる学校という形が示せれば、そのこと自体が、保護者の方々にとって新たな付加価値になりえるのではないかと思うのです。
もちろん保護者それぞれが言ったことがそのまま通るというものではありませんが、「保護者も子どもたちも一緒になってどんどん良くなる学校」は、1つの可能性ではないかと思います。
人材は宝です。
保護者と同窓会、場合によっては地域も含めて、学校のためには力を貸したいと思う存在があるという特性をもっと活かすべきだと考えたりしました。

ただ、こうした取り組みを実際に行うに当たっては、注意しなければならない点もあります
公立校にも私立校にも保護者として参加してみて、学校現場において、どうもこの保護者との連携の部分については、全体のビジョンを持って対応しているところが少ないような気がします。
保護者からは様々な意見が出てくる、役員の中でも何かやれば少しは変わると動く。
それぞれが好き勝手に動けば、まさに烏合の衆であり、収拾がつかなくなります。
何のためにという全体の計画がなければ、労力だけが大きくなり負担になる可能性もあります。
どの保護者の方も、学校の先生も自分の考えや行動の正当化に「子どもたちのために」という言葉を使います。
それぞれが子どものためと思っても、全体として子どものためになっていなければ意味がありません。
そのためには、最終的にどうなることが子どものためなのかということを共有した上で、そのために何が足らなくて、何をすればどれだけ効果があるのかを考えなければいけないのではないかと思うのです。
また、保護者の中にも様々な方々がいます。
良くしなければというのは、みんな一緒でも、やり方によって誤解を生んだり、無駄ないざこざが生じたりすることもあります。
それぞれが良くしようと思っている想いを無駄な労力をかけることなく、うまく機能するよう、学校側と保護者全体が信頼関係を築きながら積み上げていくというプロセスも重要な要素だと思います。
すべて壊して新しく作るというスクラップアンドビルドの強引な手法より、現状の何が良くて何が悪いのか、そもそもあるべき姿はどんなものなのかと、課題を発見し、共に改善する形をとることが望ましいのではないかと思ったりもします。