新しい制度のつくり方と、コストパフォーマンスについて考える

昨日2回目の質疑は、
議案17号「市川市住民基本台帳カードの利用に関する条例の一部改正について」
議案18号「市川市手数料条例の一部改正について」
議案19号「市川市印鑑条例の一部改正について」
の一括議案でした。
簡単に言えば、住基カードを利用して自動交付機によって証明書等を交付するサービスに、税に関する証明書と福祉サービスに関する利用券等を加えるというもの。
また、住基カードの交付にかかる手数料500円を期間限定で無料にし、住民票の写しや印鑑登録証明書の自動交付機を使っての交付手数料を300円から250円に値下げするというもの。
さらに、これまで自動交付機しか使えなかった住基カードでも印鑑証明が窓口でも取れるというものです。
住基カードは、発行枚数が伸びず、これを解決しようという意味では、サービス内容も増やす、カードもタダにする。
さらにカードを使った場合のサービスにもインセンティブをつけると必死になってる感じがします。
2年前の16年度9月議会では、「ITを活用した住基カードを使ったサービスを率先してやりたいのであれば、例えば証明書の発行とかでも、市民からいただくお金を、例えば300円のところを住基カードを使えば200円にするとか、そういった割引サービスをするとか、そういった風に誘導していかなければいけないんだと思うんですよ」と提案しました。
そういう意味では、この点は、2年経って、ようやく私の指摘を取り入れたという感じです。
ただ、こうした新たな条例や、制度、システムを提案する際には、その政策の目的であるアウトカムが何なのか、どれくらいの効果が見込めるのか、かかるコストに対するパフォーマンスがどうなのかをしっかり判断しなければならず、それを示した上で審議するのが議会の役割だと思っています。
住基カードについては、これまでも常に、行政側が政策提案した際の効果などの見込みと現実との間には、かなりのズレがあったという経緯があります。
15年の9月議会の際に、当時、発行予定枚数を6,000枚と設定し、質問した時点ですでに1,000枚程度の達成見込みが実際には442枚だったというところから始まります。
16年の9月議会に質問の際にも1,890枚しか発行できていませんでした。
この16年の9月議会では、その背景には住基カードを使ったサービスがないことが原因と説明し、この議会で決まった住民票の写しや印鑑証明の発行サービスの自動交付機での発行はじめ4つのサービスを付加すれば抜本的に解決すると答弁し、その際の効果見込みとして、3年間で60万件ある住民票の写しと印鑑証明の窓口の発行の50%に当たる30万件を3年間で自動交付機での発行すると言っていました。
それから、まる2年の月日がたった現実は、住民票の写しと印鑑証明の自動交付機の発行枚数は、16、17、18の3年間の合計でも1,042枚(6月30日現在)。
単年度では、16年度162枚、17年度616枚、18年度264枚に過ぎません。
住基カードも5,453枚しか交付できていないというのが現実です。
にも関わらず、未だに発行見込みは30万枚と言い続けている始末。
その根拠は、住基カードを作らない理由を調査したところ、1位が発行枚数、2位がサービス内容、3位がよく知らない、4位不安という4つの要因が明らかになったといいます。
今回、住基カードの交付にかかる手数料が無料化され、サービスも増えたのでと言いますが、これまでの経緯からもどうやってそれを信じろというのでしょうか。
あげくの果てには、住基カードの普及率が55%近い自治体もあること、近隣では豊島区が41%であることなどが根拠だなどという始末。
あまりにも無責任な見込みにあきれるほどでした。
今回の改正で、印鑑証明を取得する際に、住基カードが窓口でも使えるようになり、無料化されたわけですから、印鑑登録証の磁気カードをこれから作る人や、印鑑証明を取りに来た人を住基カードへと誘導することは可能であり、そういう意味では多少増える見込みはあると思います。
しかし、各政策が持つ交付につながる可能性と、理事者側の言う見込みには、オーダーが2つ3つぐらい桁が違うほどズレている気がします。
財政状況が潤沢ならまだしも、限りある財政を有効に使わなければならない中、成果や効果の正確な予測とコストパフォーマンスによる判断が必要ではないかと思います。
今回の新規システム開発費。
調査して手元にある資料だけでも7,110万円。
(通信回線敷設442万、システム構築料2,100万、システム賃貸料3,025万、その他1,542万)
こうしたことに使われるお金は、すべて皆さまからの税金によるものだということも考えなければいけません。
福祉や教育・・・もっとお金をかけなければいけないものが沢山あるのではないでしょうか。
コストパフォーマンス皆さんはどう考えますか。
個人的には、住基カードによる印鑑証明を窓口でも可能にすることや、住基カードの交付料を無料化すること、自動交付機による交付手数料を値下げにすることに絞れば、それほど大きなシステム開発も必要なく、コストパフォーマンスも大きいのではないかと思います。