いちかわ市民ミュージカルに感動!

午後からは、文化会館で行われた第3回いちかわ市民ミュージカルを見に行ってきました。
いちかわ市民ミュージカル実行委員会主催で行われるもので、協力しているMPO法人いちかわ市民文化ネットワークもNPO法人市川おやこ劇場も日頃からお世話になっていることもあり、知り合いも多く関わっており、楽しみにしていました。
今回は、「夏の光 ~空に消えた馬へ~2幕」のタイトルでわが街市川に、とんでもない歴史が埋まっていた!と実話に基づいた話で、当時の子どもたちと馬を通して戦争のもたらす子どもたちへのとくに精神面での影響を伝えるものでした。
中山競馬場のファミリーデイの平和な光景。
たくさんの観衆の中に松丸家族もいる。
突然、ギャンブル・オタクの兄を襲う、馬の亡霊たち。
馬に変身した兄を追って、家族は、60年前の市川にタイム・スリップ!
そこには幼い頃の祖父の姿が・・・、そして少年の愛した農耕馬「朝風」が・・・。
昭和20年5月、戦争に勝つために中山競馬場に集められた500党の軍馬たち。
そして、馬の世話をする勤労動員学徒(中学生)に、とんでもない命令が・・・!
・・・と、物語は始まります。
市民ミュージカルの準備が始まる前に、演出兼作家の方に、この台本の話を聞かされました。
当時は、このテーマだと重すぎるだろうかと中心の方々が悩んでいた時でしたが、私は、こういうテーマでやってこそ演劇の良さも、市民ミュージカルの良さも出せるのではないか。
ぜひやってもらいたいと言ったのを覚えています。
戦後61年が過ぎた中で、当時の戦争体験を知る方々も徐々に少なくなってきてしまいました。
自分自身も、戦争を知らない世代として、先輩世代からこうした経験を受け継いでいかなければと意識をしていましたが、私にとってもっとも身近な戦争体験者である祖父を昨年亡くしました。
戦争の話というと、「火垂るの墓」に代表されるような話が多く、一側面からの情報に限られどうもステレオタイプになっているように思います。
そういう意味でも、今回は、戦時中に馬が軍事用に集められ、戦争の中で500頭もの馬を子どもたちが殺さなければいけなかったという現実。
通常なら、そんなことを考えだにしないだろう子どもたちが、なぜそうせざるをえない状況に追いやられてしまったのか、その心理的な背景に、戦争の持つ恐ろしさを感じます。
こうした、当時の子どもたちの心理的葛藤を通して、当時の状況や戦争の恐ろしさを今の子どもたちに伝えて行くことに大きな意味を感じます。
また、今回の場合は、プロの役者が、観客に説明するのとは異なり、素人の集まりである市民自らが、それも自分たちの地域に関わる実際にあった出来事を演じたということに二重三重の意味があったのではないかと思います。
当時この市川であった哀しい史実を知り、また、このことをミュージカルを通じて次の世代に引き継いでいこうという姿勢や、市民300人が参加して実践したことに、大きな感動を覚えました。
鳴り止まない拍手の中、カーテンコールで歌う全出演者と共に、晴れ晴れとした顔になっていたのではないかと思うほど感無量になりました。
こうして演劇や音楽はじめ、芸術に魅せられるたびに、政治が変えることのできることの小ささを感じ、芸術的なスキルを持たない自分の能力のなさを嘆いたりしています。